高松山人間塾 塾長御挨拶

  3月11日、東日本大震災が起こり、津波、原発事故、放射能被害、風評被害と東日本全体が大変な状況になりました。

 

 この未曾有の国難に遭遇して、私達は根底から今までの社会システムを今一度、再考しなければならない状況を迎えたのかもしれません。

 

 いつしか人間の傲慢から自然をコントロールできると勘違いした感があったのではないでしょうか。少し前までは、我々の先人は自然と共生する民族でした。

 

 今回の大震災は自然を受け入れ、自然と共にある姿を取り戻さなければならない啓示かもしれません。

 

 今、この混迷を極める社会をどうのりきってゆくか。自分さえ良ければ他人はどうなってもかまわないという考え方は多くの悲劇を生み出し続けます。伝教大師最澄上人がおっしゃられた「己を忘れて他を利する」精神こそ、地域を、人生を豊かにし、社会を明るくする灯火になると確信しております。

 

 北の比叡山を目指す高松山観音寺は、現代の寺子屋として永年活動をしておりましたが、かねてより要望のありました老若男女が共に学べる寺子屋を立ち上げ、社会浄化に寄与できればと考え、「現代の寺子屋・高松山人間塾」を立ち上げ、皆様と共に社会浄化に寄与できればと考えております。皆様の御賛同を頂ければ幸いです。

 

現代の寺子屋 高松山人間塾 塾長
矢島 義浩